毎年恒例になってきました『振り返りシリーズ』。
2022年はコロナが鎮静化しだし、ようやく明るい世の中が訪れるか?と期待していた矢先に、ロシアウクライナ紛争や急激な円安、そして原材料の高騰などを受け、園芸店を営んでいる側としては以前の方がよほど盛り上がっていたのではないかなと感じます。
それでも毎日お店を開けていればこそ、常にお客様にご来店いただけ、感謝しております。
植木鉢、園芸用品、植物、日々仕入れて検品して撮影して…を繰り返す毎日で、最近は園芸のトレンドにもなかなか乗れていないのかなという焦りも感じています。
というわけで、2023年から力を入れてみたい事柄をピックアップしてみました。
加速栽培で播種から2ヶ月でとても大きくなったモンソニア・ペニクリナ
<加速栽培>
耳慣れない方も多いと思います、これは文字通り植物の栽培スピードを上げて、早く育てることを意味します。
この加速栽培の第一人者である、と思われるモリトシロウさんより昨年はモンソニアの種子をいくつか譲って頂き、当方も加速栽培に挑戦しております。
加速栽培を簡単に言えば、LEDライトを強く当て、風も強く当て、そして底面給水で常に水を切らさずに実生を行うことです。
氏の実生した植物のサイズと期間を見ると信じられない結果となっていますので、是非モリさんのサイトで是非確認してみてください。
当方も播種から2ヶ月くらいで直径1cmくらいに成長し驚いています。
これはLEDが必須の栽培方法で、人間の作った栽培用のライトが、用途によっては太陽光を上回る結果になったのではないでしょうか?
普段チタノタを育てる場合、この葉の長さにになるとネギの様に伸ばしてしまう…が、これはうまくいきそうな予感がする。CACTUS GREENさんのアガベ・スーパーチタノタの子株
<アガベ・チタノタ栽培への再チャレンジ>
昔からの人気種、アガベ・チタノタ (オテロイ)。
山取りされてくる野生個体を抜き苗で販売している状況は一向に改善されないことは腹立たしいのですが、その副産物でしょうか。それらを購入した人たちが独自の栽培方法を見つけ出し、野生個体を上回るような素晴らしい樹形にしているのをSNSで見かけます。
当方は日照時間が少ない、アガベにとってはストレスの多い環境のため、特にチタノタは間延びした状態になることが多く、近年は仕入も栽培も行っておりませんでした。
しかしながらチタノタの栽培マニアの方々を見ているうちに自分でも試したくなり、現在実践しております。
上記で挙げている加速栽培と似たような環境で、これまたLEDで栽培すると間延びすること無く、肉厚で太い鋸歯になることが分かり栽培が俄然楽しくなってきております。
高性能かつ、ピンク色の光が抑えられるLEDライトの出現で園芸の世界は大きく変わったと思っています。
昨年末にリリースした、同じ常滑で作陶されている大原光一さんにご紹介頂いた鯉江明さんとの出会いも素晴らしい体験となりました
<新しい陶芸家さんたちと出会う>
やはり、TOKYと言えば作家さんたちのハンドメイドポットですから、2023年はより力を入れていこうと考えています。
長い歴史のある、陶器のギャラリーさんたちと同様に、この作家物の植木鉢の世界も作家さんをいかに確保するか、ということで頭を悩まされる園芸店・鉢屋さんも多いと聞きます。
私たちは、ハンドメイドポットの専門店としては日本最古の自負もありますし、東京は日本橋の路面に店を構え毎日営業している数少ないブランドです。
陶芸家さんも声がかかる機会が増えてくると思いますが、もし当店が気になったらお気軽にお声がけいただければと思います。
ともすれば、ネットを駆使し、お客様の知識も経験も豊かな状況となっている状況ですので、私たちもそれに負けないように頑張る一年にしたいと思います。